[A-002]COOOP3

  • 2016-2017
  • Tokyo
    Shibuya

株式会社ロフトワークのためのオフィス増床計画。プロジェクト毎にメンバーが集まって短期間集中的に使用するための「ウォールーム(作戦室)」を設計した。

プロジェクト同士が良い意味で意識し合えるよう、固定壁を立てずにフロア全体を見渡せるようにした。その代わり、床にゴロゴロと置かれた一辺一尺のヒメゴマツの角材が緩やかに空間を仕切っている。

それぞれのプロジェクトチームは軽くてホワイトボードになるパネルを複数枚「所有」している。パネルを床に転がっている土台に立てることで、パネルに囲まれた空間が即席の会議室になる。時間が過ぎたらパネルを外して次のプロジェクトと交代する。パネルは保管しておいて、次回の打ち合わせでまた土台に挿せば、同じところから議論を再開できる。

アウトプットを目的とした場所なので、使っている時には人が目まぐるしく移動したり物で溢れかえってしまうけれど、大きくて重い角材をゴロゴロと転がしただけのシンプルで骨太な空間構成なので、多少ゴチャゴチャ・ガヤガヤしても違うプロジェクト同士が混ざったりすることはない。

部屋の中央にある壁面にはジョイントの片側が等間隔に埋め込まれている。もう片側を3Dプリンタで印刷して組み合わせることで、色々な機能をニーズに合わせて使いながら追加していける仕組みになっている。

設計側で何もかもを全部決めるのではなくて、使い手に委ねることで、空間が完成した後も一緒にデザインしていけるような余裕や余白について考えた。

主要用途:オフィス
クライアント:株式会社ロフトワーク
設計・監理:DOMINO ARCHITECTS
施工:eckits
制作協力:株式会社飛騨の森でクマは踊る 
写真:Gottingham

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